《私の本棚 第256》 平成29年10月29日号
書店でこの本を手に取ったとき、カバーにユゴー著とだけ書かれていた事と、ユゴー画伯のデッサン画が何点も収録されていましたので、「レ・ミゼラブル」 の作者と同一人物とは思いませんでした。ユゴーは1802年生1885年没のフランス文学の偉大な作家の一人です。 たとえ話ですが、暇とお金をあげるから世界の何処へ旅したいか? と尋ねられれば、迷わずライン河とドナウ河流域の国々や地域と答えます。しかも年単位で訪れたい。行った事も無く見たことも無い (正確にはTV番組では観ているでしょう) 国ですが、その長い歴史と趣に惹かれます。かつて少年時代に読んだ 「小説アルトハイデルベルク」 も影響しているかもしれません。 ユゴーは1839年と1840年の二度に亘りアルザス・スイス・ライン地方を旅しました。その途上でメモ書きしたものを整理して出版しています。この本には、読んでいる途中、ライン河の流域地図や古城などをネット検索し印刷したものが挟み込んであります。マイアーフェルスター作の文庫本 「アルトハイデルベルク」 にも似た様な痕跡があります。170年も昔の紀行文ですから、現在訪れて目にすれば相当趣は違っているでしょう。しかし、ローマ帝国さらにはそれ以前からの歴史は、歩けばきっと感じることができるはずです。この本を読み終えた後、「ドナウ河―流域の文学と文化―」 というテキストを購読しました。この本は近年刊行されていますから、ユゴーの紀行文と照らしながら楽しく読むことができました。 さて、収録の最後に 「美男ペコパンと美女ボールドゥールの物語」 があります。ラインを旅した時の印象を基に、パリで色々な資料を参照して創作したということです。ペコパンは私が余り好まない響きですが、それはさておいて、全体として浦島太郎の物語を思い浮かべました。浦島太郎は素敵な女性とご馳走や音楽の日々、ほんの数日滞在しただけなのに陸に戻って玉手箱を開けると見知らぬ未来の世でした。 美男ペコパンと美女ボールドゥールの物語は、明日結婚式を挙げるという青年が、大好きな狩りに出かけたばかりに数奇な出会いで身分を取り立てられ、悪魔と旅をします。5年と1日後、やっとの事で宮殿に戻ってくると、ボールドゥールの紡ぎ車をまわす仙女がいます。彼女は120歳と1日になった婚約者ボールドゥールでした。その老婆に抱きつかれた美男ペコパン自身も、驚き逃げ惑ううちに、瞬く間に老人になったということです。この話では楽しい時間は無かったような感じがしますね。 日本にはラインやドナウのような長大な河はありませんが、沢山の河川があります。手元に有る本州と四国の写真から河川名だけ添えておきますので、お時間のあるときに探しながら川旅を楽しんで下さい。 |
![]() 蟹田川 (白魚漁) |
![]() 野牛川 リンク2 リンク3 |
![]() 檜木内川 |
![]() 雄物川 |
![]() 比立内川 |
![]() 蛇石川 (これは難問です) |
![]() 達曽部川 |
![]() 北上川 リンク2 |
![]() 最上川 |
![]() 立谷川 |
![]() 信濃川 |
![]() 梓川 |
![]() 井田川 |
![]() 吉田川 |
![]() 木曽川 |
![]() 宮川(朝市あり) |
![]() 大聖寺川 |
![]() 天野川支流 |
![]() 十津川 (吊り橋が有名) |
![]() 櫛田川 上流 |
![]() 宮川源流 大杉谷 20回近く訪れましたが、もう叶いません |
![]() 丹生川 |
![]() 紀ノ川 河口 |
![]() 瀬田川(奥が上流) |
![]() 宇治川 天ヶ瀬ダム |
![]() 桂川 |
![]() 高瀬川 |
![]() 木津川(流れ橋) 時代劇の撮影で有名です 比叡山も遠望できます(写真より左外) |
![]() 大川 近くには造幣局 |
![]() 千代川 |
![]() 岸田川(温泉地) |
![]() 高梁川 高松城 |
![]() 吉野川、 園瀬川 勝浦川 |
![]() 吉野川(大歩危小歩危) |
![]() 松田川 |
![]() 那賀川 |
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