2018年4月28日(土)〜5月6日(日) 
  四国 39番延光寺から67番大興寺まで・・・こども達と一緒に巡ったみち
 
   69歳(もうすぐ70歳) 

第1日目(4/28)  輪行〜39番延光寺〜40番観自在寺
4/28切符
土佐くろしお鉄道、平田駅





誰も.... いない..... 駅......

何かそんな歌詞があったような なかったような?............

ホームは右上です
 昨年は準備 (練習と地図の下調べ) 不足 更には テキトウに予想した以上の連続した坂道と変速ギアーの故障が重なり宿毛のホテルでは - - - もう自分には走る力が残されていないのか - - -と 諦めの気持ちが膨らんでいました。しかし帰宅後幾日も経たない間に、失敗のままで終わるのは良くないとの思いが募り、なんとしてももう一度チャレンジをして完走し古稀の記念を兼ねて年甲斐も無い激しい走り方を終えたいとも思いました。
 1年近く地図の下調べを重ね、札所への道筋とキロ数や勾配・宿泊所の決定と予約をしました。ただ、練習は秋の季節を逃してしまい、今年2月下旬から出立前にかけて30qを10回ほどやりました。大変少ないのですが、自分なりに 何だ?あの爺さんは?というような傍目を気にもせず練習していました。お遍路道は自分にとっては極めて厳しいコースであることを覚悟し、乗ったままで登れない坂は押してでも上がる。2006年3月15日以降 長年あちこちを共に旅してきた自転車を必ず全ての山門に辿り着かせる。そうに言い聞かせながらも、勾配図を何度も見直したり、ネットのユーチューブ画像 (車) を参考にしては、不安と、練習でのアベレージが27qに達したからきっと完走できるという気持ちの繰り返しが続いていました。そんな気持ちを自分自身に向けての言葉として何気なく口にしても 「それを承知で行くんやろ?」と 至極当たり前の涼やかな家内の言葉。承知で行くという言葉は 皆様が想像される以上に重く心に響きましたし、イヤ、これは自分に言っている独り言や と よわーい反論もしました。うん、出来る。なんとしても完走する と自分に言い聞かせて自己暗示をかけるようなことも何度かありました。

  4/28(土)の行程表 (注意メモを記入する欄を間違えている箇所があります。恐らく今後の日程にもあるかと)
 
4/28行程表




 
 昨年は30番善楽寺から67番大興寺までを巡る予定が、37番岩本寺から足摺岬を右回り38番金剛福寺を経て大月町経由、宿毛のホテルまでで終了してしまいました。何もかも準備不足にギヤー故障が重なれば、それは到底無理だったでしょう。大いに反省と自覚をしました。 
4/28の地図





 
 いよいよ28日自宅を輪行出立し 京都駅6:56発新幹線と中村行特急を乗り継いで土佐くろしお鉄道平田駅に到着したのは13:50。
(※輪行=自転車の前後車輪を外してコンパクトに畳んで袋に入れ手荷物として移動することです…バスには持ち込めませんが鉄道はOK)
逆算すると、余裕をみて6時過ぎの私鉄に乗る必要があります。ならば5時半頃には朝食を済ませておく必要もあります。ならばならば4時半頃に起床するという予定になります。岡山駅で購入した駅弁は9:30頃には二度目の朝食として食べてしまい、車内販売の駅弁を昼食用に購入しました。それも予定を考えて特急列車の中でお腹の中へ。で、14時前に平田駅到着。ふーっキツいですよね。自転車のペダルを回している方が楽かもしれません。駅で自転車を組み立てスタートしたのは14:45頃でしょうか。これでも比較的にスムーズに作業を終了したことになります。
 この駅に降り立ったのは男子高校生二人・外人のお遍路さん二人と私だけ。念のため高校生に延光寺への道を確認。とは言ってもこの先の国道を左へ曲がるか右へ曲がるかだけで、直ぐそこですから心配はありません。
 
39番延光寺


 39番 延光寺



案内板はR56に整備されており迷うことはありません。お参りを済ませて国道へ戻る道すがら、金髪のお遍路さんを後にする事になりました。

 次に40番観自在寺へ向かいますが、旅館のご主人からは心配してか 愛南町へ入ったら電話を下さいと言われていました。国道へでて今度は右折。あとは30qほどを走るだけです。

 
39番延光寺、目洗い地蔵





 延光寺の目洗い地蔵
松田川、鯉のぼり



ほぼ予定通りに走行。宿毛市に入ると松田川に差し掛かります。この場所は過去にも自転車で渡りました。

同じように鯉のぼりが掛かっています。
   …… ああ- 鯉のぼり ……。

私以外にも車を停めて写真を撮る人がいました。この橋からは昨年お世話になったホテルは見えません。というよりも土地勘がないので気づかなかっただけかも。

 
40番観自在寺




40番 観自在寺 

写真は16:36撮影になっていますから宿へ向かう前に撮影したのでしょう。

宿は寺へ向かう時には気づきませんでしたが、本当に直ぐの所にありました。
 到着も予定より1時間も早く、約束の電話を入れることも省略し、予定表に実際の時刻を記入することも忘れてしまう程楽な行程でした。
「どこに自転車を置かせてもらえば良いですかね?」 と尋ねると、「あ、これを使って下さい。いいでしょう!娘がこれを置いておかないとダメだよ!って言うんですよ。」 「なるほどそうですね、このスタンドは良いですね。」
娘さんは京都の平安神宮の近くにお住まいで、ご自身もロードレーサーに乗っておられるとか。そんな経験もあってお父さんに薦められたようです。先送りした荷物を整理して愛車に装着。フェルトは玄関内で気持ちよくお休み。中1のお孫さんがいるという宿のご主人は、夕食時に 「私のところのような昔ながらの宿は後継者も居なくて次第にやめていっているところが多いんです」と少し寂しそうにおっしゃっていました。時代の流れでしょうかね。部屋も取り外し可能な仕切りで区切られており、話し声もTVの音量も少しだけお互いへの気遣いをお願いしますというメモ書きがありました。でも本当にお寺の直ぐ近くで便利なお宿なんですがね。私の横で食事をされていた男性は愛知県からのお遍路さんでした。飛行機で高知まで来て歩き始めたとのこと。
「自転車はキツいでしょう。いろいろな人から聞いていますが歩くよりキツいらしいですよ。」
「えーそうなんですか。私は古稀の記念に何がなんでもという気持ちで来たんです。でも古稀に自転車でのお遍路というのは少しおかしいですよね。」 「ご自分でもそう感じられますか?やっぱりそうですよねえ?!。」
ハングアップって経験をされたことはありますか?」 と尋ねると、「ハングアップ?何ですかそれは?」と返されたので説明をしたり、そんなとりとめのない会話をしながら美味しい夕食を戴きました。ご馳走さまでした。
食後は洗濯機を借りて少し乾燥させた後部屋干しにして明日に備えます。ほぼ空になった荷造り箱をJR宇多津駅前にあるこの旅最後のホテルに転送宅配依頼。この段ボール箱も随分あちこちを旅してきた。去年みたいに自宅で再会ではなくホテルで無事再会しなければ.......頑張るぞ!  今日の勾配は下図のとおりでした。(進行方向は全て 左→右です)
 
勾配図






 
    前年の38番金剛福寺まで       


   第2日目(4/29)  41番龍光寺〜43番明石寺へ   

   第3日目(4/30)  44番大寶寺〜45番岩屋寺へ

   第4日目(5/1)   46番浄瑠璃寺〜53番円明寺へ

   第5日目(5/2)   54番延命寺〜59番国分寺へ

   第6日目(5/3)   61番香園寺〜64番前神寺へ

   第7日目(5/4)   60番横峰寺へ

   第8日目(5/5)   65番三角寺〜67番大興寺 そして 金刀比羅宮へ

   第9日目(5/6)   いよいよ帰途へ そして 感じたご縁と私の遍路へ


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