2018年4月28日(土)〜5月6日(日) 
     四国 39番延光寺から67番大興寺まで・・・こども達と一緒に巡ったみち

          
69歳(もうすぐ70歳)

第8日目(5/5)  65番三角寺〜67番大興寺 そして 金刀比羅宮へ 
5/5 行程表





 
5/5 地図






 
  どのくらい眠ったのか、夢を見た。

・・・・・・・・一匹の犬がバス停車場横の山肌に向かって吠えている。そこには動物はいないしお遍路道はないのに吠えている。・・・・・・・・
  う と 々々として又同じ夢を見た。
・・・・・・・・一匹の犬がバス停車場横の山肌に向かって吠えている。そこには動物はいないしお遍路道はないのに吠えている。・・・・・・・・

何度か同じ夢を繰り返し見ていて、ぼんやりとした頭で、あれ、今日は五月五日かな?。横峰寺へ向かうバス停車場と山肌は大川小学校の風景に似ていたなあ。次第に目が覚めてくる。寝ようと思ってもやはり半ば夢の中で思い出す。今何時かな?午前1時過ぎ。昨日は五月四日今日は五月五日。午前3時前、あっ!今日は五月五日こどもの日!。夢に出てくる昨日の景色。君たちは上手く非難してそこで遊んでいるんだな。きっとそうだ。「おじいちゃん 非難できたよ!!っ」 て言ってくれているんだよな。だからみんなで騒いでいるんだ。犬は驚いて吠え立てるんだよな。もう目が冴えて眠れない。居ても立ってもいられなくなって起き出しました。持参していた持ち物一覧表の半分を破り、裏面にメモ書きを残しました。ホテルの皆様へとして、バス停車場の様子と大川小学校の風景が重なること。今日は五月五日こどもの日であること。どうか多くの方々に、ここに添え置く 「こどもの日」 を読んであげてもらいたい旨を書きました。 3:04 だったと記憶します。書きながら 胸の塞がる思いが消えませんでした。 メモの上に、ウエルカムサービスとして机の上に折り紙で作ったカップに入れて置いてあった飴、

  …不覚にも2個の内1個は何気なく食べてしまった残りです。ごめんね、これもあの日あの時の状況と同じ… 

を載せてゴミでは無い事が分かる様にして置きました。 
メモ書きを残したことには触れずにキーを返して 7:00 出立しました。どうか多くの方々にご縁がありますように。
 
ホテルマイルドの部屋からの風景



5:14 ホテルマイルドの部屋から見た風景
 
 自転車置き場に行くと、昨夜の女性お二方は既に立たれた様子で自転車はありません。三角寺へは入り組んだ道を想定していたのですが、ユーチューブ映像を見ているともう少し分かり易いルートのあることが分かりました。先ずホテルからR11へ出てIC入り口付近を過ぎ、R192との交差点を右折。少し先のGS付近を更に右折するとそのまま行けそうです。 
5/5 勾配図




 
 上の勾配図はHP作成の爲に作ったもので、準備としてはありませんでした。なんとなく地図では街中のように見えましたし、気楽に思っていました。車で撮影したユーチューブ映像では勾配は分かりません。坂の途中に●●樹園があり、その前に自販機がありましたので水分補給と休憩。さらにもう少し先には広いパーキングエリアがあったのでそこでも休憩。でもどうやら登り切りました。 
65番三角寺



65番 三角寺
 
 8:20 65番三角寺 到着。いつも通り自転車の写真を撮りました。横にある2台の自転車は昨夜の二人連れのものでした。私が写真を撮っていると 「そんなにいつも愛車ばかり撮ってないで自分の写真も撮ったらいいのに」 と言いながら、撮ってくれました。・・いつも・・という言葉に、何処かでそっと見られていたのかな?そんなはずはないし?。「男前に撮って下さいよ!」 と言うと、ばっちりとか言いながら構えます。
「あっ、違うこれ動画や」とやり直し。でもそれは声入で残っています。上手に撮ってくれました。あれ?何かしら関西弁だったような気がする上に、デジカメの扱いに慣れていたなあ?。直後に 「その
可愛い!!何処で買ったんですか?」 といって私のズック靴を指します。「あ、これはね 一番軽い靴を下さいと言うと、これですねと言われて買ったんです」 その時は販売店の名前を忘れていたのでスルーしましたが、販売店名称は 「東京靴流通センター」 といいます。 これを読んで買いに行くのかな??。 上司と部下か先輩と後輩のようなお二人でした。その折角の写真を掲載しないのは実物以上の結果なので、世の中にさざ波さへも立たせないようにとの配慮です、一応そうしておきます。笑 笑 笑。 まあ晩秋の風が吹く位が関の山です。
確かこのお嬢さん達にも 「こどもの日」 を手渡しました。今は読まないで下さい、休憩時間も。夜に落ち着いたら読んであげて下さいと言葉を添えて。 「失礼ですがお幾つですか?」 と大して失礼がらずに尋ねると、一呼吸おいて30歳!と答えてくれました。「それじゃ私の2.3分の1ですね」 というと、私たちもそれまで走れるんだって言いながら元気よく降りて行きました。
 
65番三角寺



 
 8:43 お寺を後にし来た道を快調に下ります。雲辺寺までは29qの予定。港近くのR11まで出ると9:17 にファミマでおやつを買ったようです。しかし今レシートを見てもどんなお菓子なのかさっぱり分かりません。今時のお菓子の名前にはついて行けない。海沿いの道で気持ちが良いのですが平坦で特徴も無く格別な記憶もありません。道の駅とよはま という所を過ぎた辺りの海側に、トラックの荷台を店舗に改装したようなもの (廃棄放置) があり、その前の自販機そばでファミマで買ったお菓子を食べていてような記憶があります。でもかなり不確かです。更にもう少し進むと豊浜辺りで予讃線から警笛が小さく聞こえて来ました。アンパンマン列車です。大急ぎで動画を撮影。孫に見せてあげる爲ですが、何度も顔を見ているのに未だ見せていません。自分用のつもりではないんですよ。念のため。
   66番雲辺寺へもそれほど迷わずに進めました。
 
5/5 勾配図




 
 ここを乗り切ればもう難関はありません。萩原寺は立派なお寺で、何かしら催しがあるようです。もう少しもう少しと呼吸を整えながらペダルを回しているとき、草刈り機のような音が聞こえてきます。右手に旧軍隊射撃観測所という碑があり、そこで雑草刈り取りをしている人達がいました。多分、この辺から押し歩いたような気がしますがそれも定かではありません。大きな広場とお店・ロープウエイ乗り場がありました。
  着いた…。運航時刻を確認してから自転車をベンチに固定し切符を購入。出発間際に下の乗り場写真を撮りました。 10:59
 
66番雲辺寺、ロープウエイ



 ロープウエイのある札所は ここ雲辺寺と85番八栗寺、21番太龍寺、15番箸蔵寺 の四カ所だそうです。

ここ以外では太龍寺ロープウエイに乗ったことがあります。素晴らしい景色でしたよ。

 
66番雲辺寺、ロープウエイ




遠くに見える町並みは観音寺市でしょうか。
 
66番雲辺寺




ロープウエイを降りると、五百羅漢の出迎えを受けます。
 
66番雲辺寺


66番 雲辺寺

11:20 山門をくぐりました
 
 お参りを済ませしばらく見学をした後、乗り場の土産店で孫三人にお守りを購入。12:00 のロープウエイで下りました。降りて直ぐ右手にあるうどん店でお昼にします。例のように食べ残すかも知れないと断りを言いながらうどん定食か何かを注文。少し残してしまいました。若くない- - - はっきり言えば年寄り- - -ので、今流行の省エネタイプに進化してしまっているようです。67番大興寺へ向かう準備をしている丁度その時、駐車場端の坂の下から見覚えのある顔が二つ上がって来ました。三角寺で写真を撮ってくれたお嬢さん達です。似つかわしい年格好の男性一人とお連れになったようです。それにしても何処に立ち寄っていたのか?お昼ご飯でも食べていたのか?私より2時間程遅れてきたことになります。
心の中で ・・・・・この先交通に気をつけてお遍路をして下さいね・・・・・。 12:40 駐車場をでて坂道を下りました。
   最後のお寺 67番大興寺へはR377を右折すれば迷う事はありません。 13:14 到着
 
67番大興寺、小松尾寺



67番 大興寺


自転車は撮影後山門の裏手に留め置きました。
 
 やっと結願しました。お遍路には色々な回り方があって、順打ち・逆打ち・区切り打ち と称されるものがあるらしい。しかし、私の回り方はそう言う人達からすればデタラメなのかも知れません。それでも 少なくともその心からすれば立派にお遍路であったと思っています。この事についてはお遍路記録番外として次の頁に 「私の遍路の心」 としてお話をしたいと思います。この札所は田んぼやあぜ道と野の地蔵が近くにあり、少なくとも記憶にある中では遍路道を充分に感じさせてもらえました。本堂に登る石段脇には立派なクスの大木があります。
 67番大興寺 (地元では小松尾寺として親しまれているといいます)
 
67番大興寺、小松尾寺、クスノキ





 
 もう2時前です。予定としては金比羅さんへ立ち寄って孫娘の事に関してお礼の絵馬を奉納することと、熊岡菓子店で石パンを購入することを家内から頼まれています。その途中には丸亀城も外からでいいので見学したい。時間的にはどうだろう?金比羅さんの絵馬奉納は天辺まで石段を上がらないとできないしなあ。時間的にはぎりぎり間に合うかも知れないし、合わないかも知れない。取り敢えず走りだそう。13:50 67番大興寺を後にしました。地図では山中ではないと見ていても、実際に走ってみるとそれなりの坂道というのがよくあります。金比羅さんへ向かう道でもそうでした。辛いのを我慢しながらペダルを回していると、前方のかなり広い歩道で自転車を押した若い男性が、棒きれで頭上の枝を叩いています。何をしてるんだろう?疲れて少しやけ気味なのかな?。そんなことを考えながら、自分なりに精一杯耐えながら彼を追い越しました。200〜300メートルも登ったでしょうか、呼吸を落ち着かせる事を兼ねてペットボトルを傾けてていると、彼が私を睨み付けるような目つきで追い越して行きました。そんなに怒らなくてもいいのに、私は競争している訳ではないのにねえ。でも仕方ないのでしばらくしてから又彼を置いて頂上まで登ると、後は下り坂です。ごめんね、競争している訳ではないんですよ。
 金比羅さんの登り口へ到着。何度か来ています。今日は連休中で凄い車の数です。勝手知ったる余所の家では無いですが、自転車を留め置くのに丁度良い場所を知っているので直行します。ロックを掛けてメーターとライトは外してリュックへ入れます。
   最近地図やその他で調べるとこんな感じでした。
 
金比羅石段勾配図



 
五人百姓の場所はまだまだ頂上ではありません。もうお終いかなと思っても更に上があるという感じですかね。 
金刀比羅宮、金比羅さん、五人百姓




金毘羅宮 参道
 
五人百姓のエリア
金刀比羅宮、金比羅さん



金毘羅宮


社務所で絵馬を購入してお礼の言葉を書き入れて奉納しました。頼まれ事その1完了。 
 石段は大勢の人であふれていました。もしも熊岡菓子店に立ち寄っても営業時間を知らないので、開いているかどうかは不明です。万一閉まっていれば頼まれ事その2は守れなくなる恐れがあります。五人百姓で飴を購入することにしました。トンカチの付いた箱入り飴です。あそこと々々々で都合3箱購入しました。更に下りていくと土産物店が軒を連ねています。自宅を出る前から、あの店で、蓋を開けると干支の守り仏像がでてくるお守りを孫娘と孫息子に買って帰るつもりでいました。お高いのですがこの際構わない。 見つけて求めました。リュックもますます重くなります。クリートシューズに土産の飴、ヘルメットなど等。でもまあこれも最後ですから辛抱辛抱。不思議な事にペダルを回す筋肉と石段を上り下りする筋肉は使う部位が違うようで、金比羅さんの石段もそれほどキツいとは感じませんでした。金比羅さんの出立時刻は記録漏れで分かりません。次は頼まれ事その2の石パンですが、何となく微妙な時間です。少し面倒くさくなってきているし背中のリュックも重い。万一遅くなれば石パンが買えないので飴を買って来たら案の定遅くなった、とでも言い訳をすることにしてパス。(これは内緒です)
    そのまま丸亀城へ向かいました。 丸亀城は 17:23 撮影
 
丸亀城



丸亀城
 
 珍しく迷う事なくホテル到着。部屋で自転車を輪行袋にパックしたかったのですが、偶々裏手から入ったばかりに(?)駐車場の一角でパックする事になりました。取り敢えずチェックインを済ませて部屋に荷物を置いてから作業に下りました。初めての場所経験でしたがスムーズに完了。更には4月28日に山代屋旅館さんから転送した宅急便 (ほぼ箱だけ) に自宅へ送り返すものを詰め込んでフロントに依頼。そりゃ走るのにも重いはなあ 約10sありました。その後飲食店を尋ねますが、やはりお酒を飲まない私に適したお店はありません。そこで又々コンビニでビーフカレーとパルムチョコレート (どんなチョコだった?) を買って戻り夕食を済ませたのが9時前だったでしょうか。ホテルでは毎日メールや電話着信のチェックをしますが、この日は昨夜お世話になったビジネスホテルマイルドから二度の着信がありました。何か忘れ物でもしたかと考えますがこれといってありません。落ち着いて考えると、多分、机の上に置いてきたメモの事なのでしょう。電話をして話すと、また苦しくなりそうです。すみません、連絡はしませんが、どうか子供達と良いご縁がありますように・・・。
遂に古稀記念とロングサイクリング兼ねた自転車によるお遍路が終わりました。実質走行は7日と半日、538q の道でした。2016年の子供の日から足かけ2年に及ぶ旅は終わりました。愛車は206年3月15日購入のカーボンフレームFELTのF5C、ホイールはSHIMANOのWH7701。色々な所を旅しました。サイクリングはまだまだ続けるでしょうけれど、かつてのような24耐スーパーロング走行や四国一周4日のような走り方は絶対やらないと思います。勿論と言うのも変ですが、自転車でのお遍路という過酷なことはやりません。本当に私にとっては過酷でした。今日 (6/21) になっても足には少しの違和感が残っています。どの程度大変な道であったかを忘れないように、そして忘れないうちにと思って身近な山道コースを走ってみました。10年ほど前に走った事があるコースです。当時は辛くて坂道を登り切れずに何度か休憩を取った記憶があります。しかし、今回走ってみると何のつらさも感じず、73qを3時間45分で休憩も必要なく走り切れました。すこしペースを落とした加減もあるでしょうけれど、お遍路道で足が鍛えられた結果だと思います。
  自転車好きの方は 下掲2画像を今年のGW記事と比較してご覧いただければ分かり易いかと思います。
 
近くの山道コース



 
勾配図




 
 これからは年相応に風景を愛でながら風を感じながら自分なりにゆったりとした走りをしようと思います。ロードレーサーを分けて戴いたショップのご主人は 「そんな風に考えなくても、自然に力は衰えて走れなくなってくるんだから、同じ気持ちでやってれば良いんと違うかな?」 って言って下さる。しかし、私は60代に入ってから、特に半ばを過ぎた頃から、仕事や遊びをどんな具合に方向転換していけば良いのかを考えることが増えてきました。自分の事を、おいた老いたと嘆くのでは無く、ならば何が無理なくできるかと考えるのも大切な事と思っています。十代から暖めていて未だできていないこともあります。その中には遂にはやり通せないで人生を終える事になりそうなものもあります。なにも全てが完遂できなくても満足できるのも人生の醍醐味かも知れないとも思います。


  さあ 今日はもう寝ますが 次頁 明日も一日お付き合いください 是非。 それで今回はお終いです。宜しくお願い致します。
 
    第1日目(4/28)  輪行〜39番延光寺〜40番観自在寺へ戻る

    第2日目(4/29)  41番龍光寺〜43番明石寺へ戻る

   第3日目(4/30)  44番大寶寺〜45番岩屋寺へ戻る

   第4日目(5/1)  46番浄瑠璃寺〜53番円明寺へ戻る

   第5日目(5/2)  54番延命寺〜59番国分寺へ戻る

   第6日目(5/3)  61番香園寺〜64番前神寺へ戻る

   第7日目(5/4)  60番横峰寺へ戻る

   第9日目(5/6)   いよいよ帰途へ そして 感じたご縁と私の遍路へ


 VolV.サイクリングの思い出目次へ    VolV.トップ頁     
 Vol.U トップ頁   Vol.T トップ頁