Emile Zola 仏 1874年 ルーゴン=マッカール叢書の第四巻。2006年本邦初訳です。 感想を一言で表現するなら 「面白く無い」 でしょうか。叢書を通じての題材となる家族のマッカール家の長男ムーレの家に怪しげなフォージャ神父が母親とともに下宿をします。それまで平穏だった一家は音もなく忍び寄る波に飲み込まれ、家族は崩壊して行きます。神父は次第にプラッサン市の司教や市の有力者に近づいて行きます。遂には市民の信仰心を利用して、精神面からプラッサン市を征服してしまいます。 最後は発狂したムーレが、いつの間にか乗っ取られてしまった自宅に放火。神父と母、妹とその夫が寝静まっている間に、ストーブに薪をくべるような手際で燃やし尽くします。燃えさかる炎を見ても格別悲しむ人は無く、征服から開放されたと喜びます。ムーレは炎の中で神父一族とともに死亡。ムーレの妻マルトはその後まもなく神学校生徒である息子セルジュの長衣を見ながら死亡します。フォージャ神父はプラッサンの征服に失敗したのですが、ムーレとマルトの子供が神学校へ進んだのですから、ある意味では征服は成功したとも言えます。ルーゴン家とマッカール家が一つになった後、その子孫の生活が営々と語られていくことになります。 最初に一言で言えば面白くないと書きましたが、架空の一族であっても時代が下れば下るほどいろんな職業につく人や生活ぶりが出てくるという点で、自分自身に重ねられなくもない点では 「面白い」 とも言えます。 |
![]() 奈良県 曽爾高原 |
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