《私の本棚 第333》   令和6年3月2日 号

   「星と星座の図鑑」  永田美絵 著
 星に特別な関心があるわけではないけれど、かといって無い訳でもありません。夜空を見上げて うわあー奇麗だなあ と思った事は何度かあります。一番記憶に残っているのは 二女が小学生の頃に大杉谷で見上げた天の川と夏の大三角です。私と娘はそのあまりの美しさに暫く見上げていました。谷の中にある【桃の木小屋】横の吊橋付近の狭い空き地から見上げた夜空は忘れがたいものでした。その時夏の大三角を見つけたので、「ベガ・デネブ・アルタイル」 と教えた事も覚えています。でも 正直に言いますと 空を見て分かる星は 太陽・月・水星・金星・火星・北斗七星 くらいしかありません。
 いつものように書店でぶらーっとしているとこの本が目に入りました。昨年の秋頃から様々な雑務が重なってきており その上 1月1日には能登地震が発生。自分自身の整理事項は何月のいつ頃までには何をどうするという基本的な予定が重なっていました。その上 気持ちの整理も含めると何と言うことも無いけれど難しい事も沢山あります。そのような状況ですからこの本を見ると 表紙の穏やかさに惹かれてしまいました。
 私は星空を見上げて星座の名前を聞いても どうしてそのように見えるのか?全く不思議です。聞いた事のある星座名は幾つか記憶にあります。しかしその星座が動物や人や物に見える事という事自体がが不思議でした。で、この本を読めば少しは気分もやわらいで 星座名と姿が見えるようになるかな?と思って読み始めました。東京の何処からどのようにして撮影したのか分かりませんが、春・夏・秋・冬の全天写真が挿入されています。はっきり見たいと思い 虫眼鏡で頑張りました。ほーうっ!成る程!と思いつつ星座の説明頁に眼を遣ると、星座を構成する星を線で結び その背景に動物や人や物の画が重ねてあります。その状態では確かにそう見えるともいえます。画が描いてありますからね。しかし多分星空を見上げてもそうは見えないだろうとしか思えません。情感が欠けているのか情緒が薄いのかはたまた認知機能が弱いのか....?。昔のギリシャ時代の人達は 空気が澄んでいて視力も相当良かっただろうし 現代のような娯楽は無かったし、空を見上げて想像豊に絵本を見るように星座が生まれたのだろうと思います。しかし現代は 澄み切った空を見上げる事は難しく、人類全体の視力も衰えてきており、なによりもそのように楽しむ事が無くなってしまったと思います。
 あるときの夜でした 家内が 「お爺さん
そうです、お父さんでは無く今日はもの凄く星が奇麗やで ちょっと見に出てきてみ」 と言うので眼鏡をかけて出てみました。しかし残念な事に私には格別そう言うほどの何も見えません。家内は一昨年に白内障手術をして眼内レンズを入れて貰っていました。私も入れてもらおうかなぁ!? 
   満天の星空が見えれば心もスッキリするでしょうね。
あんな本こんな本サイクリング、星、星座、



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