《私の本棚 第193》   平成25年3月号

    「アルプスの少女ハイジ」   ヨハンナ・スピリ 作

 作者は1827年スイスのヒルツエル生まれ。この作品は1880年に書かれました。児童文学の古典として有名ですし、TVアニメでも放送されていましたから殆どの人が良く知っている作品です。
 子供の頃に読んだ懐かしい作品を読み返したいという思いはありますが、実際にはなかなかその機会がありません。郵便局で別のアニメ切手を見つけてそれに触発されました。
 図書館へ行き子供向けコーナーから借り出しました。小学何年生で読んだのかは定かではありませんが、おぼろげに当時の挿絵が浮かんできました。中学・高校と年齢を重ねるうちに読み返すような気持ちは無くなり、その後はずっと手に取るようなこともなかった作品です。しかし読んでいるとまるで子供のように登場人物と一体化していく自分に気づきました。老いてから死んでいくまでに子供に戻ると言われています。まだまだそれには早い年齢ですが一歩一歩近付いているのかしらと思ってしまうような感覚です。そう感じてしまうほどこの作品が純粋だという事が原因だということにしておきましょう。
 全体を通して美しい風景と純粋であふれるような 「愛」 で満たされています。子供には是非読んでもらいたい名作だと思います。

   あっ!できれば私のようなお年寄りにも・・・。 
ニッコウキスゲ、あんな本こんな本





 ニッコウキスゲ 
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