みちのく 独り くるま旅

 
サイクリング計画路をくるま旅に変更、 のんびりと3,130qの気まま独り旅

         2014年(平成26年)4月25日(金)〜5月5日(月)


5月1日(木) 5時 起床
 昨夜から小雨です。このくらいなら余り苦にはなりません。その内あがるでしょう。外気温は9度、こんな感じで静かでした。
写真右手は松前街道 左手は平舘海峡をはんで 下北半島の脇野沢方面
道の駅たいらだて道の駅たいらだて










 
 時間的にはまだ早いのですが蟹田へ向かいます。フェリーは9:20発ですから、それまで観瀾山にあがったり乗船手続をしたりという予定です。蟹田のキャッチフレーズは 「風の町」 のようで、鳥居の手前にも風の町というオブジェがありましたし、JR津軽線の蟹田駅にも下右の写真のような看板がありました。 
観瀾山蟹田ってのは風の町だね
JRの看板写真は2009年5月4日撮影
赤い袋は輪行袋です。

蟹田の地名は太宰の小説津軽にも出てきます。




                              頂上からは蟹田港に停泊しているフェリーが見えます。 
蟹田港全景





 
観瀾山歌碑



飲めませんので、風になれなくて風に吹かれています。

女々しい(自虐セクハラ?)ですね。


 
観瀾山歌碑




 旅烏心を空の色にする・・・・良いですね
 
 降りてきて乗船手続の後港へいきました。早起きの甲斐があって一番乗りです。その辺を散歩していましたが、タンクローリーがきました。近くにいた船員さんに話を伺いますと、目一杯車両を乗せると50pくらいは沈み込むそうです。燃料は満タンで1,000リットルの重油。これで一日二往復ということですから、約80qで千リットルという計算になります。へえー!。年数が経っている割には燃費が良い?!(この船員さんの感想) そうです。この船で陸奥湾を渡って下北半島の脇野沢へ向かいます。大好きな船に乗れて最高。写真も立派に撮ってあげたい。 
蟹田港フェリー、かもしか丸





 
フェリー、かもしか丸




 
イルカ



船の大好きな私はまるで子どものようにデッキに立っていました。
何かが側でジャンプします。
イルカでした。
暫くすると船内アナウンスも始まります。最近は側に付くことが減ってきて、付いても直ぐに離れてしまうそうです。



 
 脇野沢に入港して下船の準備をしていると、船員さんが何か声を掛けながら回っています。イルカを見る事ができたのでそれを証明する記念バッチを配っているのです。「何名様ですか」 と聞かれたので、孫の顔を思い浮かべながら 「3名です」 と言ってしまいました。3個のバッチを貰って、心の中で どうもすみません・・・。 
鯛島



脇野沢港近くの鯛島(左)


 
道の駅わきのさわ



かもしか丸を下船して暫く走ると

道の駅わきのさわです。


 
下北山中

仏ヶ浦
へ向かう途中の山の色合いがとてもきれいだったので撮影しました。薄曇りのためこの写真では伝わって来ませんね。


宮本常一氏の 「下北半島」 や水上勉の 「饑餓海峡」 で有名になった地方です。



 
 仏ヶ浦に通じる駐車場に着きました。注意看板もさすがです。狐や狸ではなく熊です。歩道を降りていくと木々の間からそれと分かる風景が見えます。サイクリングを計画していた時、ここを愛車を担いで降りるのための思い切り軽くて嵩張らない派手な赤い靴を購入しました。もう履くときは無いかも知れませんね。 
仏ヶ浦駐車場仏ヶ浦








 
仏ヶ浦



 
仏ヶ浦



饑餓海峡の舞台設定としては

最高の場所だと思います。


 
 歩いていると、蚊ではないがブヨでもない、勿論ハエでもない虫が寄ってきます。番小屋のような所にいたご主人に尋ねると、あれは●●といって、蚊より強力なんです。●●は残念ながら忘れてしまいました、と言うより方言で聞き取れなかったのかもしれません。
ひとしきり景色を堪能して再び坂道を駐車場へ戻りました。
そういえば降りようとするとき、数人の若い男性グループに足下は悪いですかと聞くと、大丈夫ですよと言いながらも一人がボソッと 「そこに勝手に使える杖があるのに」…と、些か気分を害しましたが、まあそんな歳でしょうね。
さて、次は大間です。自宅に居るときと違い、朝や昼ご飯をタイミング良く食べることができません。もう13時前ですが、大間に行けば何か美味しいものが食べられるでしょう。遠くに工事中の様子が見えます。どうやら原発の新設工事のようです。
 
大間原発、工事中




 
 くどくどとは書きませんが、この世の中は裏でうごめく魑魅魍魎もあります。と言うよりも善し悪しは別にして表の顔だけでは進まないという事でしょう。取り敢えずお腹が空いています。適当な空き地に駐車をして、直ぐ側の寿司屋に入りました。偶然ガイドブックにも載っている店でした。
寿司は毎月食べていますので、格別に・・・ということはありませんでしたが、ご主人の職人人生を聞かせてもらいました。
近くの港はカモメがのんびりとしていました。

              ( 左端は龍飛方向、カモメの足は松前町の方向らしい。あいにくの天気 )
 
大間の港大間










 
 場所を変えて記念写真を撮っていると、「あんなところにカモメが居るね」 と話しかけられました。握り拳の上に一羽のカモメがちょこんと。「そうですね」 となんの違和感も無く返事をしましたが、直後 「まあ!済みません、主人と間違えてしまって」 と大慌て。いえいえ光栄です。 
大間のモニュメント








 
 さて、きょうの車中泊ポイントの薬研温泉に向かいます。奥薬研温泉修景公園の食堂は19:00までですから、間に合いそうになければ、途中の大畑町のコンビニで何かを仕入れるつもりですが、どうやら明るい内に到着出来ました。しかし、随分山奥です。店のご主人は、下風呂からの通いでここの管理を任されていそうです。イカスミカレーを戴きましたが、経験の無い味でした。
併設の夫婦カッパの湯 (ぬるめ) は閉じますが表の足湯は24時間無料で使えますとのこと。しかし何分にも真っ暗。小さな外灯は2箇所有りますが、心許ない。冥界のお客様ならそれ程怖くは無いでしょうが (そう祈ります)、熊はいけません。ご主人は 「熊も人間が怖いからそうは近づいてきません」 とおっしゃるが、足湯に入っていても背筋が寒いでしょう。近くに熱いかっぱの湯がありますがもう鍵が掛けられている時間ですとのこと。
今日は風呂に入らずに寝ることにして、公衆トイレ近くの空き地に移動しました。暗〜い!。ここは恐山から10q余りの場所です。熊よりはまし、なんて言いましたが、やはりできるなら一人心静かに時を過ごしたいのでご遠慮願いたい。
トイレへ行くときは 「熊」 のことが唯一心配で (本当!)、エンジンを掛けてライトで前方を照らしてから行きました。
睡眠自体は静かで暗くて快適でした。家族に写真付きメールを送ると、 一言 「気持ち悪い」 と返信。

   本日の走行距離  133.6q
 
    明日5/2(水)へ続く、        前のページへ         次のページへ


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